乳歯から永久歯の生え変わりの終了は、平均的には小学校高学年くらいです。

成長がゆっくりの子の場合、中学生くらいで生え変わる場合もあります。(ちなみに私が見た中で、生え変わりの最も遅い子は高校生でした。)

20歳過ぎて乳歯が残ってる場合は、そこの乳歯の次に生えてくるべき永久歯がもともと無い(先天的欠損)と思われます。

よくある先天的欠損(先欠)の歯の場所は前から数えて5番目の歯(第2小臼歯)です。その次に前から2番目の歯(側切歯)です。

最近ではこのような方が増えてる傾向にあるようです。

ぐらついたりしてなければ、経過観察で問題ありません。

 

何才くらいまでもつのかが、気になることと思いますが、歯の状態により大きく異なります。

1.虫歯の処置もしてない、歯周病、咬み合わせの問題もない場合 

ほぼ永久歯と同じように考えてよいでしよう。

 

2.大きめの虫歯の処置をしてる場合 

個人差が大きいのですが永久歯と同じようにもつということは難しいようです。30~40代くらいが一つの目安です。
(上記の写真のような状態です。)

3.神経の治療をしてる場合 

残念ながら早めに抜けてしまうことが多いようです。20~30代くらいが一つの目安です。

4.歯周病の方の場合

乳歯の歯根の長さは、永久歯の歯根の長さの約半分です。
ということは歯周病で歯を支える歯槽骨が吸収してしまうと、乳歯の方が相対的に歯の支えが少なくなります。つまり、グラグラしやすくなります。そのことが結果として歯が抜けてしまうことにつながります。

かみ合わせの力の強い方も同様に、咬む力を支える歯根が短いということは、その負担に負けてしまうこともあります。

 

抜けてしまったらどうすればいいか。

基本的には、虫歯などで永久歯が抜けたときと同じように考えればよいのですが、先欠による乳歯脱落は、心の準備なくぐらつきはじめ抜けてしまいます。

隣の歯がしっかりしているような方も多く、どうしようか考えているうちに隣の歯が倒れてしまい、かみ合わせに変化をきたす場合があります。
抜けてしまったことは残念ですが、できるだけ早めに欠損部を補う処置をして、他への影響が少なくなるようにすることをおすすめします。