この週末は岡山まで行ってきました。
以前、西船橋駅前歯科に勤務していただいてた木村先生に会うためです。

木村先生は2年半前に岡山の実家の歯科医院に帰り、現在はお父様とご一緒に診療を行っています。
この度、開院100周年の記念とそれを機に医院を新築リニューアルしたお披露目会がありました。

100年続く歯科医院を目指しますという言葉をみかけることもありますが、
実際には100年続けるというのは、言うのは簡単ですが(責任とれる人もいませんし)、
歯科医師初代の私にはわからないプレッシャーもあるでしょうし、なかなか大変なことです。

ちなみに木村先生は歯科医師の家系の4代目。
初代は夫婦で歯科医師で、曾祖母様は岡山県で最初の女性歯科医師です。

100年前の世の中というと、第1次世界大戦の終了の頃の大正時代です。
自動車にしても大衆化されはじめた頃で、トヨタ自動車ですらまだ生まれていません。

歯科医療も昭和の頃から、エンジンとかタービンとか治療器具も手作業から機械化の道をたどっていますが、
100年前では、設備も治療の概念も現在とは違いますし、どんな治療をしていたんだろうと興味がわくところです。

もはや歴史の中ともいえる100年前のスタートから、家族とはいえ後進を育て、医院の移転、改築を重ね、設備を新しくし、
雇用を維持し、新しい診療を取り入れて、社会の変化にも対応し、1世紀にわたり継続させるということは奇跡に近いことです。

新しくできた医院は、当院と同じように個室診療室で、マイクロスコープ(プロエルゴ)を備え、動画システムで治療をわかりやすく説明しています。
CT、セファロ、レーザー、院内デジタル化、小児歯科用個室、歯科衛生士用個室、カウンセリングルーム、セミナールーム等々、
現在考えられる最新の設備による歯科医師ならだれもがうらやましがるような立派な医院となっています。
それでいて華美になりすぎず、新築でもどこか歴史と格式を感じる穏やかなたたずまいの歯科医院でした。

治療は当院でも行っていたマイクロスコープ治療を、より力を入れて行っていて、
もともとの歯科好きは、さらに熱を帯び、大阪や東京までの勉強はもちろん、学会で発表をしたり、
地元の若手の先生たちと勉強会をつくったりこれからの活躍がますます楽しみな感じでした。

勤務医として当院に診療していた時から、患者さま思いで治療も上手で、患者さまから人気がありましたが、
自分の医院ということで、自分の考えのもとで診療スタイルを確立し、
岡山でも多くの患者さんに慕われているようでした。

夜は岡山のおいしいお店にも連れて行っていただき、歯科以外の話にも盛り上がり、
私も若い先生には負けてられないという思いを胸に千葉に帰ってきました。

話は変わりますが、この100年が手作業から機械化の100年だとしたら、
これからの100年は歯科もデジタル化、AI化の100年でしょうね。
(現時点でデジタル化時代に入り10年経過というところでしょうか。)
100年後の日本を見ることはできませんが、10年、20年でも治療のあり方は変わると思います。

過去の歴史も興味がわきますが、未来の世界や技術革新なども興味があるところです。

 

木村先生、ありがとうございました。
これからもがんばってください!