明けましておめでとうございます。
本日1月4日は当院の開業記念日、15周年となります。
年末年始の休みには、コロナ禍での仕事のことやこれからについて考える時間もありました。
◎ウィズコロナの診療
2021年を一言で言うと、一昨年から続くウィズコロナの生活、診療でした。
それでも2020年と比べると、
正しく恐れるというか、うまくつきあうというか、
2021年は本来の意味でのウィズコロナの1年になりました。
診療前の検温や手指消毒、治療前のイソジンでのうがいなどは、
完全に日常化しています。
しばらくはこの状態が続くのだとは思いますが、コロナがいずれ終息した後、
これらの行為がいつまで行われるのか、もはやずっと続くのか興味のあるところです。
◎コロナ感染者数と歯科医院の患者数
2021年は1月に緊急事態宣言が発令されるほどの感染拡大していたことを覚えていますでしょうか?
そして3月にそれが解除され、少し落ち着いたと思ったら、
再び発令され、8月に感染者数のピークを迎え、
そして11月くらいから少し落ち着いた状態へ。
いまはオミクロン株の拡大が心配されています。
いくら歯科医院では、感染予防に努めています、歯科治療は大事です、
とは言っても人々の心理というものにはあらがえないものです。
感染拡大時には、歯科医院への患者さんの足はとおのき、落ち着いてくるとまた来院していただくという繰り返しの1年でした。
ご来院いただく患者さんの数で言うと、前半期では3月がピークで、その後は夏まで減少、11月くらいからまた戻り、12月の今月は後半期のピークでした。
コロナの感染者数と当院の患者数は反比例しているということです。
(単純に、顧客系の他の業種もそうなのかもしれません。)
すいてる時の方がゆっくり治療できて患者さんにとってもいいのにな、と思ったりもするのですが、
自分が患者だったとしても、感染が猛威をふるってる時期は、仕事以外は出歩きたくないですし、
実際、プライベートでは、旅行や外食、買い物は激減しました。
残念ながら、第6波は来るのではないかと思っています。
第6波が落ち着いたら、今度こそコロナが終息してコロナ前の日常に近い状態が戻ってくるとよいのですが・・・
◎ウィズコロナの歯科治療
だいぶ患者さんにお戻りいただいているということですが、治療内容で言うと、
特に予防歯科、メンテナンスの患者さんたちは、
先月のように落ち着いてる時期ですと、ほぼコロナ前のようにご来院いただいています。
予防歯科
これは予防歯科に通われる方は概して健康意識の高い方たちであり、
コロナに対しても正しい理解を示したうえで、
お口の中の予防の効果と健康へのつながりを考え、
定期的な予防歯科での通院を選択されているのだと感じます。
結果、1年に予防で2~4回くらいしかお会いしていません。
一方、しばらくいらしてないなという方が、
何かあって久しぶりにいらっしゃると、
何かあったところは本人の想像以上に悪くなっていて、
抜歯や神経の治療などが必要になれば、その治療だけで数回はかかります。
お口の環境が変化していて、他の部分もあれやこれや治療しないといけなくなってることも多いようです。
治療費も、通院の時間もかかりますし、なにより、削った歯、失った歯は戻ってきません。
改めて今後も、定期検診、予防歯科の重要性を伝えていきたいものです。
国の医療費も下がりますので、コロナで傷んでいる財政に協力できることにもつながります。
矯正治療やインプラント治療もコロナに関わらず、比較的多かったです。
矯正歯科治療
矯正治療に関しては、巷間よく言われることですが、
「マスクのこの時期に治してしまいたい」という患者さんのセリフをよく聞きました。
一般の方のマスク生活もしばらくは続くと思われますので、
このセリフは今年も耳にすることでしょう。
インプラント治療
インプラントが比較的多かった理由は、
抜歯処置後、ブリッジなどで歯を削るのは避ける意識が高まっていることにあると考えています。
本日の新患の方にもインプラントのご相談の方がいらっしゃいました。
一度、インプラント治療を行っている方は、別の歯が抜歯になった時にインプラントを選択することがほとんどです。
それだけ価値を実感しているのだと思います。
「他の歯を守るためにインプラントを選択する。」
これも健康意識や生活の質の向上の一つと言えるでしょう。
ただ、インプラント治療が増えることは決して良いことではなく、
むしろ大事なことは抜歯にならないことであり、
そのために治療後のメンテナンスが大切であったり、
お子様の段階から予防歯科の習慣をつけることだったり、
かみ合わせの問題で、歯が割れて抜歯にいたることも多いので、
矯正治療でかみ合わせを整えることなどが大切になってくるのです。
予防歯科をがんばって、治療にならないことが理想ではありますが、
それでも治療になってしまう現実もあります。
そうした場合、
CTやマイクロスコープを使用した正確な診断、
マイクロスコープやCADCAM機器を使用した精密な治療、
できるだけ削らない、抜かない侵襲の少ないミニマムな治療、
歯をまもるための適切な材質の選択など、
よい治療を提供していくことが求められます。
残念ながら、私が歯科医師を行っている間は治療がゼロになることはないでしょう。
予防に力を入れつつ、今後も歯科治療の知識、技術も高めていきたいと思います。
そのための情報・知識の身につけ方もコロナで変化してきています。
長くなってきたので、続きは次回へ
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